【書評】『お金をかけずに売上を上げる販促ネタ77』眞喜屋実行(著)・ぱる出版
【本書の読みどころ】
本書は主に店舗ビジネスでの販促アイデア集となっている
販促ネタ1つが1ページにまとまっており読みやすく、販促ネタ一つひとつに着眼ポイント・アイデアチャレンジ・発想のヒントを著者がまとめてくれている
つまり、販促ネタの肝と自分の店舗での具体的な実践方法、販促ネタの一般化・応用のヒントにもなるすぐれものだ
店舗ビジネスだけではなく、全てのサービス業で通用するヒントが満載である
非常に良書なので特にサービス業に携わっている方には読んでみると良いと思う
【さらに理解を深めるために】
『不景気でも儲かり続ける店がしていること』米満和彦(著)・同文館出版
営業の僕が役に立った3つの販促ネタ
本書は主に店舗ビジネスの販促ネタ集となっている
私は主に営業をしているので、営業からみて面白いと思った販促ネタを3つ取り上げさせていただこう
1.必ずもう一度、来店しなければならない理由を用意できないか?
クリーニング屋さんは、他のお店にはほとんど持っていない独自の仕組みがあります
それは何でしょうか?
それは「お客さまが『必ず』もう一度来店してくれること」です
つまり、お客さまと接する機会が強制的に2回作ることができるということは、全く考えてもいなかったことで、単純接触効果を強制的にするアイデアを教えていただいた
これは営業にも応用できる考え方だと思う
2.粗利0円の原価で販売しても、利益が出る工夫ができないか?
今から400年前に「豊島屋本店」という酒屋が、仕入れたお酒を「原価」で販売していたらしい
つまりいくら売上をあげても利益は出ない
利益がなかったら商売は成り立たない
しかし、豊島屋本店は、「利益の出る仕掛け」を持っていた
それは「残った酒樽を売る」ことであった
当時は、酒樽は物を入れたり、腰掛にしたりなど用途が広かったようでよく売れたそうだ
お酒は自体は粗利0円ですが、酒樽は仕入れ0円で粗利100%だったいうこと
この知恵は学ぶことが大きく、原価で販売したら利益は0円でしかないという固定概念を壊してくれるよい事例だった
3.「しなくてもいいのに、するサービス」お客さまはそれが嬉しい
例えばパンを買おうとレジで並んでいたら、いま焼きたての同じパンができたので焼きたてのパンに取り替えてもらった経験はないだろうか?
これはお店からみると、手間がかかるだけで直接売上に関わらないサービスである
しかし、それをわかった上でわざわざ手間をかけてサービスをしてくれる
そいう気遣いがお客さまを感動させリピートにつながる
お客さまからみたらお店側の手間でしかない、お店からみるとメリットがないと明らかにわかることを、わざわざサービスとしてやることに意味がある
お客さまからみて「わかる」ことが重要であり、「わかる」からこそ感動することができる
非常に深い内容だった
このように様々な職種の方が読んでも面白く、為になる内容が満載なので興味のある方は読んでみて欲しい