【書評】『これは「効く!」Web文章作成&編集術』山本高樹(編集)・ワークスコーポレーション
【本書の読みどころ】
本書は主に企業のWebコンテンツに対する、文章作成・編集術となっている。
企業のIT部門や広報部門の方には改善したい項目から逆引きも可能な構成となっているので参考になると思う。
私個人のブログの文章作成や編集術をもっと改善したいと思い購入した本なのだが、読んだ感想としては、個人用のWebページに用に考えると本書は少々物足りない印象だった。
一番の理由としては、本書はWebを見てもらう対象が絞られておらず、大衆向けの内容になっていることがあげられる。
個人や小規模でのWebページは見てもらう対象をどうしても絞る必要がある。
つまり差別化が一番のポイントになるのだが、そういう構成になっていないのである。
そのことからもある程度大きい企業を想定しているので、個人に対してはあまり関係ない内容も入っていることに注意が必要だ。
しかし、対象がある程度の規模の企業であるからといって全く役立たないわけではない。
このブロブでは、私が参考になった項目を箇条書きでまとめておくので、その項目が気になる方やもっと深く知りたいと思った方は、本書で確認いただければと思う。
【私が本書で参考にしたところまとめ】
「構成を整えてから書く方が楽か?書いてから構成を整える方が楽か?」
プロの現場では、構成を整えてから書くことが原則。構成が決まらないとデザインの方向性も定まらない。どの程度のページデザインのバリエーションを用意すればいいのか、サイトの完成までに必要な作業量も把握できない。
「文章上達のための心得とは?」
・なるべく多くの情報と資料を用意しておく
・類似コンテンツの手法を研究しておく
・執筆時間をできるだけ多く確保する
・構成を決める段階で細かい内容まで考えておく
・説明は適度に細かく分ける
「言いたい言葉が出てこない場合」
・その言葉の前後の語句で検索をかける
・英語で考えてみてから“和訳”してみる
・前後の説明を削って書き直してみる
「まわりくどい説明をわかりやすく整理したい」
・長い説明は結論を先に見せる
・後づけの説明は本来あるべき位置に移す
・主語はなるべく述語の前に置く
「間違った情報を載せないためには?」
・数値情報は紙に出力してペンでチェックする
・注意事項や例外事項の抜けに注意する
・過剰な宣伝文句に注意する
「ビジネスブログのコンテンツ編集のポイント」
・あまりセールス関連の記事ばかりにしない
・更新頻度よりも内容の質を重視する
・きわどい記事は書かないようにする
・普段から記事を書きためておく
・一日に一度は管理ページにアクセスする
・自分でも多くのブログの購読者になる
以上である。
また、本書の巻末には「広告では使用を避ける不快語」や「間違いやすい言葉」が一覧表にしてまとまっているのでこちらも非常に参考になるので、興味のある方は確認してみて欲しい。