【書評】『アイデア大全』読書猿(著)・フォレスト出版
【古今東西のアイデアを網羅】
本書はアイデア発想の方法を集めて一冊にまとめたものとなっている。
この手の書籍は結構あるのだが、本書より数が多く詳細に解説されているのは見たことがない。
この著者の読書猿さんは何かの本でも読んだことのある方なのだが、情報量と内容の深さが素晴らしいと思う。
本書では42ものアイデア発想が紹介されいるので自分に合った方法を見つけて試すことができるし、自分の知らなかった方法もたくさんあると思う。
本ブログではアイデアそのものの内容は本書を読んでいただくとして、本書にはいくつか他にはない特徴があるのでこちらをご紹介しておこう。
【アイデア大全の特徴】
僕が思う本書の特徴は3つある。
1.ページが白色ではなく黄色に統一されていること
一番の特徴だと思ったのがページの紙の色が黄色であることである。
黄色の下地に黒の文字となっており、踏切の色と同じであり、注意を非常にひかれる。
心理的にアイデア発想がスムーズに頭に入るような配慮がされている。
2.アイデアの内容と具体的な手順、そして著者のレビューが詳細にまとめられていること
アイデアの内容も詳細なのだが、著者のレビューも全てに詳細に記載がなされている。
つまり、著者も実際に試してみて、読者にわかりにくいところは違う文献などを紹介し補足しているところが素晴らしい。
本書で紹介されている文献や本は100を軽く超えると思うが、実際にはこの3倍以上の文献を当たっているだろう。
3.理解しにくい内容であっても元文献がすべてのアイデアに記載されていること
42ものアイデアを紹介されていることから内容はわかりにくいものもあるのだが、全てに元の文献を紹介されているので理解にしくいところはそちらを確認することもできる。
また興味を持った内容やもっと深い理解をしたい場合にもすぐに元文献がわかるのは有難い。
【アイデア発想の技術は身に付けて損はなし】
イノベーションを常に求められる現代ではアイデア発想の技術は身につけて得はあっても損はない。
本書を参考にしていただき、自分に合ったアイデア発想を探して身につけてもらえれば幸いだ。
質・量ともに本書を超えるアイデア発想の書籍はないと思うので一冊手元に置いておくのも悪くないアイデアだと思う。