【書評】『サラリーマンは300万円で会社を買いなさい』三戸政和著・講談社+α新書
【本書の読みどころ】
起業するにもさまざまな方法があるという気づきを与えてくれる本
ゼロから起業し会社を大きくしていくのをゼロイチ起業と呼ぶが、本書はもともとある会社を買って経営し大きくしていくという事業承継起業を勧めている
事業承継起業にはゼロイチ起業と比べて多くの利点がある
その内容をゼロイチ起業を成功させる困難さを説明しつつ対比させて説明しているので、とてもわかりやすい
事業承継起業の入門書的位置づけでいいと思う
【さらに理解を深めるために】
『会社を買って、起業する。』五味田 匡功(著)日本実業出版社
中小企業の事業承継ビジネスの先駆け的一冊
本書は中小企業を買って、事業承継として起業をするメリットを解説した一冊となっている
いわゆる何もないところから起業するのをゼロイチ起業と呼ぶが、著者はゼロイチ起業を成功させるのは誰でもできるものではないと力説している
本書では堀江貴文氏や孫正義氏を事例にあげて、ゼロイチ起業は選ばれた人間しか成功できないものだと語っている
それでは何も手はないのか?
そこで出てくるのが事業承継起業という方法である
詳しい内容は本書をお読みいただきたいが、事業承継起業はゼロイチ起業と比べて多くのメリットがある
その一番のメリットは、「すでに事業として成立している状態」であることだ
ゼロイチ起業で一番困難なのは事業を成立させ回っていく過程である
事業承継起業はその一番困難な部分を乗り越えている事業(会社)を買うという方法なので、大幅なリスク軽減が可能であるということだ
その他、様々なメリットを含めて本書では起業をするなら事業承継起業にすべきとの主張だ
内容としては、概要の説明に多くの内容を割いており、実践的な内容ではないが事業承継起業のイメージと利点をしっかりと理解することができる内容である
事業承継起業に興味のある方に対する入門書として最適な一冊となっている