【書評】『ザ・プロフィット』エイドリアン・スライウォツキー(著)中川治子(訳)・ダイヤモンド社
【着眼点は面白い】
本書は利益を中心にビジネスモデルを考察する一冊となっている。
ビジネスの成功に不可欠な利益の本質を、ストーリー形式でまとめている。
読んだ感想としては、ストーリー形式になっているものの、内容が単調で面白みに欠ける。
そして内容が序盤からかなり高度であり、理解できない部分が多いと感じた。
内容を考えると一冊でわかる内容の本ではなく、いくつかの本で補完する必要があると思われる。
そのため、巻末には本書で取り上げているおすすめ著書もまとめられているのだと推察する。
結論を言えば、利益からビジネスモデルを深く考察するコンセプトは非常に面白いが、内容が複雑で(利益モデルが23にも細分化されている)高度すぎるのがネックである。
このコンセプトでもっと内容が完結でわかりやすく、良書といえるものが必ずあると思うので今後意識して探しておこう。
良書が見つかったら改めてご紹介させていただこうと思う。
最後に本書で一番ためになった、利益と顧客についての記述をご紹介させていただき、本書の書評とさせていただく。
「利益が生まれる仕組みは多種多様だが、企業がどこで利益を上げられるかを決めるのは顧客である」
「自社の都合ではなく、顧客の優先順位からスタートさせて下さい。利益への道、それは、突き詰めれば、顧客を十分に理解することから始まるからです」
【さらに理解を深めるために】
『ビジネスモデル』根来龍之/富樫佳織/足代訓史(著)SBクリエイティブ