【書評】『データで読む地域再生』日本経済新聞社地域報道センター(著)・日本経済新聞出版
【本書の読みどころ】
本書は地域再生についてどの分野に各都道府県が力を入れているのかを成功事例などを中心にまとめられている
地域再生について興味があり、色々資料を調べていた中で本書を手にとったというわけである
様々な面白いデータもあり、それだけで本書の価値はあったと言えるが、全体を読んでみると地域再生のカギは大きく3つあると考えている
地域再生のポイント①:地方の人口減を食い止めるためには多くの定住者を呼び込む必要がある
日本全体でも人口が下がっている中で地方の人口減は深刻だ
それをどう食い止めるかというのが地方の1番の命題になるのは当然であろう
そのためにはその地域に定住してもらうのが一番の近道である
そして定住には生活基盤の確立が不可欠であり、子育て支援や安定した経済基盤が不可欠である
地域再生のポイント②:若者の就労率の増加と一人当たりの所得増加率を増加させること
定住してもらうのは当然若い働き手が一番である
そのためには就労率の増加が不可欠であり、特に若い働き手に対する所得の増加がカギになる
地域再生のポイント③:中小企業の「後継者不在」を解消する
超高齢化社会の昨今で一番話題になるのは「後継者不在」で多くの中小企業が廃業しているという現実がある
特に「黒字」であっても会社を畳んでしまう場合もあり、社会問題化している
特に地方ではそれが顕著になっており、早急な解決が望まれている
以上の3点である
私は「後継者不在」の問題に対しての解決策として、若い働き手を後継者として活躍することで地方で働き、所得の増加も同時に果たせる可能性があるのではないかと考えている
「後継者不在」の問題に対しては私が一番興味をもっている社会的問題であることから、今後もこの問題に対して深く学んでいきたいと思う
それが地方に住んでいる者の地域への恩返しになると私は信じている