【書評】『マーケティングで面白いほど売上が伸びる本』市川晃久(著)・あさ出版
【本書の読みどころ】
マーケティングについて基礎的なところを知りたい方にはコンパクトにまとまっていて読みやすい
他の本との違いとして、マーケティングの基礎的な本は用語の解説が多く結局現実に使えるノウハウにまでなっていないことがほとんどである
しかし、本書はマーケティング活動の基本的な手順である
3C分析→STP分析→4P戦略
という3つについて解説を加えて、その実践的なノウハウまでまとめているところが大きな違いだ
つまり、様々あるマーケティング戦略の中ですぐ使えるものだけを選りすぐって深堀しているところが、基礎を学びたい方に最適でありすぐ仕事に生かしていける本となっている
その中でも僕が特にためになったポイントを3つ取り上げておこう
①ターゲット選定について
自社のサービスが顧客のどの「不・負・怖」を解決するのかという視点から深堀していくことができれば、顧客ターゲットを明確に絞ることが可能であると著者は解説している
その具体例がよくまとまっており今後の参考にさせてもらった
②情報収集は、まずは「自社の業界に関する法律から」
情報収集はまずは自分のいる業界に関する法律からというのが著者の意見だ
この発想は僕に全くなかったので面白かった
よく考えてみると法律はころころ変わるものではないが、いったん変わってしまうと業界のビジネスモデルの根本から変える必要がある場合もある
法律の改正を定期的にチェックすることは、業界の変化をいち早く推測できるツールであるということがよくわかった
③図表でまとまっていて今後の参考になったもの
1.競合との「強み」「弱み」分析の一覧表
マーケティングから財務、製品開発や組織までの分析すべき項目が一覧になっておりわかりやすい
2.流通分野での「自社」の強みの一覧表
流通については重要度はわかっていながらも、関わったことがないのでよくわからないと思っていたが、流通分野についての「強み」分析がわかりやすく一覧表にまとめられておりとても参考になった
【さらに理解を深めるために】
『こころを動かすマーケティング』魚谷 雅彦(著)ダイヤモンド社
『コトラーのH2Hマーケティング』フィリップ・コトラー他(著)KADOKAWA