【書評】『人を引きつけ、人を動かす』レイル・ラウンデス著・阪急コミュニケーションズ
【お勧め読者】
・アメリカのコミュニケーション術を知りたい方
【本書の読みどころ】
アメリカ版コミュニケーション術の本として見れば、ぎりぎり読める程度
もっとよいコミュニケーション本はあると思うし、なにより国によってコミュケーションは異なる
アメリカで通じても日本で通じるとは限らない
それを強く感じる一冊
【さらに理解を深めるために】
『人を動かす』D・カーネギー(著)創元社
『悪魔の傾聴』中村 淳彦(著)飛鳥新社
無理して読まなくても問題なし!
本書はコミュニケーション術の本であり、D・カーネギーの『人を動かす』を現代に合わせて刷新したものとのこと
楽しみにして読んでみたが、ほとんど学ぶべきことはなかった
むしろ古典的名著である『人を動かす』の素晴らしさが逆に浮き彫りになるほどの出来だ
まず、本書はテクニックを数多く取り上げているがコミュニケーションは小手先のテクニックで解決できるほど簡単なものではないのはあなたにもわかるはずだ
何より気になるのは、コミュニケーションにおいて「人の話を聞くこと」の重要性が語られていないことだ
コミュニケーションの基礎基本は「人の話を聞くこと」であると思っている
それについて全く言及がない時点でたいしたレベルではない本であると判断できる
株式投資において損切りの言及がない本と同じことだ
読んでもいいがアメリカ版コミュニケーション術として読むならば問題はないだろう
それ以外の理由で読むことはしなくても大丈夫だ
むしろ、お勧めで取り上げた書籍を優先して読んでいただく方がいいと思う