【書評】『企業として見た戦国大名』真山知幸著・彩図社
【本書の読みどころ】
戦国大名を一つの企業として捉えて現代でいえばどのような企業なのかを考察する一冊
有名大名13名を取り上げ、どのような企業だったのかを歴史の解説と共にまとめている
自分ならどの大名に仕えたいかなど、楽しみながら歴史を学ぶ工夫がされている
また、大名を経営者としてみることもできることから、自分の将来なりたい経営者像に合った大名を見つけ、本書を手始めとして研究し自分に生かすきっかけにもなる一冊だ
【さらに理解を深めるために】
『名将に学ぶ人間学』童門 冬二(著)三笠書房
戦国大名を現代の経営者として学ぶ
本書は戦国大名を企業化してみることにより、歴史とその大名の特徴をわかりやすく解説した一冊となっている
歴史を学びたい初学者にも気軽に読めるので入門書としてもいいだろう
詳しい内容は本書をお読みになって楽しんでもらいたいと思うが、ここでは私が各大名で気になったところを簡単にメモ書きしておこう
【織田家】
・スピードがとんでもなく早い
・実力主義で応える
・天才的な人事配置
【豊臣家】
・イメージ戦略のプロ
・行動力と実行力
・目標達成に対して最短を常に実行(多少残酷なことでも気にしない)
【徳川家】
・念には念を入れる
・打てる手は全て打つ(人事を尽くして天命を待つ)
【武田家】
・人材マネジメント力の高さ
・情報収集力と発信力の高さ(老舗のイメージ戦略)
【上杉家】
・領土欲がなく義を重んじる
・財テクが天才的(領土が増えないので部下への報償のため)
・謙信のわがままを支える優秀な部下の存在(謙信は現在のカリスマ社長)
【毛利家】
・現代に生きていれば名経営者
・小さい組織から大組織まで一代で作った
・リスクマネジメントの鬼
ご参考にしていただければ幸いである