【書評】『戦略的思考とは何か 改版』岡崎久彦著・中公新書
【本書の読みどころ】
日本のこれからの国家戦略を日本が歩んできた歴史と地政学を切り口に説いた名著
私個人としては、日本人として基本的に知っておくべき基礎知識というレベルの本だった
国家戦略を理解するには、まず自国の歴史から学ぶことが一番理解しやすい
読んだことがない方は一度目を通してみて欲しい
近代日本を理解する上での古典であり教養
本書は国家戦略を日本が歩んできた歴史と地政学を切り口にこれからの日本の方向性を説いた名著となっている
国家戦略というものを幅広く理解していただくために、著者は自国の歴史と地政学を入り口にして、誰にでも理解しやすいような構成となっている
「私はここで一つの試みとして、国家戦略論のいちばん基礎的な事実関係である日本の歴史と地理から始めたいと思います。そして、最終的には現在の日本のとりまく戦略的環境ができるかぎり客観的に解明されることによって、日本にとって何が必要かがおのずからわかってくることを期待します」
と著者は語っている
詳しい内容は私がここでまとめきれる内容ではないが、特にロシア・中国・韓国の関係性と歴史、今のアメリカとの同盟関係の意味と意義が詳細にまとめられている
1983年が初版である本書は、現在の世界と日本の関係を理解する上で前提となる教養というものであり、古典であると思う
本書の知名度は私も知ってはいたが、読んだことがなかった
今読んでも、もっと早く読んでおけばよかったと思える内容となっている(だから名著といわれているのだが)
日本人が知っておくべき教養として本書を位置付けるべきだと私は思う