【書評】『早く読めて、忘れない、思考力が深まる「紙1枚」!読書法』浅田すぐる著・SBクリエイティブ
【本書の読みどころ】
「読書を続けているがほとんどを忘れてしまう」
「読むのに時間がかかり読書量を増やせない」
「うまく本の内容を説明できない」
このような悩みを持っている読者は多いと思う
その解決方法をノウハウ化したのが本書である
本書では「スロー思考」という表現を使っているが、自分の考えを今までより「深め」「没頭」させる技術を身につけ、読書に対するさらに深い理解を得る方法を実践できる
【さらに理解を深めるために】
『紙1枚勉強法』棚田 健大郎(著)ダイヤモンド社
『メモの魔力』前田 裕二(著)幻冬舎
「めんどうなこと」をさせてくれる本
本書は早く読めて、忘れない、そして自分の理解を深くすることができる読書法をまとめたものになる
読んだ感想としては、「ここまでめんどうなことをする必要があるのか?」だった
タイトルにある通り、『「紙1枚」読書法』なので当然紙に書くことになるのだが、そのフレームワークから書き方まで詳細に指示されているのが特徴だ
よって、本を読む前にある程度の準備と、慣れるための訓練が不可欠になる
読書すること自体もおっくうなのに、さらにここまでさせるならばやる気が消失すると思う方もいると思う
しかし、その「めんどうなこと」をやることが一番の近道であることを本書では教えてくれる
本書では「スロー思考」という表現を使っているが、自分の思考を「深め」「没頭」させることが現代では重要であることを著者は指摘している
つまり、現在はインタネットやYouTubeなどで本の要約などの情報は多くあり、十分量がある
足りないのはそれをどう深めることができるかが重要だということだ
そのためには紙に書いて、自分の思考を深める訓練が不可欠というわけだ
インプット・アウトプットよりも大切なものとは?
そして、もう一つ私が感銘をうけたのは、インプット・アウトプットよりも、セレクトが重要になるという考えだ
インプット、アウトプットに関する本は非常に多くあり、困ることはない
しかし、セレクトが重要であるという本は少ない
つまり、何をインプットし、アウトプットするかという選択力がこれから重要になるということだ
その選択力も紙に書くという訓練を続けることで伸ばすことができる内容になっているので是非確認して実践してみて欲しい
本書では、その他にたくさんのお勧め本が紹介されている
取り上げているものの半分ぐらいは私も読んだことがあったが、読んだことがない本で今後読んでみたい本も多くあった
皆さんの読書ライフにもう一つ深みを与えることのできる一冊となっていると思うので興味のある方は手に取ってみて欲しい
そして、紙に書くという実践をして、効果を実感して欲しいと思う