【書評】『書けば叶う』羽賀ヒカル(著)・SBクリエイティブ
【思考はノートで具体化する】
本書は大きく2部構成となっている。
一つは北極老人という人と著者との出会いとその教えについて、もう一つは本書の中心である“ドラゴンノート”の書き方の練習と説明となっている。
ここでは北極老人の教えて心に響いたところと、ドラゴンノートの掟、そしてドラゴンノートで一番為になったセルフイメージを劇的に高める方法をまとめておこう。
北極老人の教え
「多くの人は、自己実現と、願望成就とが、イコールだと思っている。しかし、自己実現と、願望成就とは、まったく別のものなのだ。願望成就とは、~欲しい、~に成りたい、という具体的で、形の有る、目標のこと。自己実現とは、最終的に、どうありたいか、どんな(人生の)景色が見たいか、という抽象的で、形の無い、目的、人生のゴールのこと。
人生のゴールとは、本当の自分を知る(=悟る)こと。
それが真の幸福である」
「正しいか正しくないか、にこだわると、イエス・キリストのいう“愛”から遠ざかる。
好きか嫌いか、にこだわると、儒教でいう“中庸”から遠ざかる。
損か得か、にこだわると、禅でいう“あるがままの自分”から遠ざかる。
勝つか負けるか、にこだわると、老荘思想でいう“道(タオ)“”無為自然”から遠ざかる」
ドラゴンノートの掟
〇理想の未来から発想する
〇できる限り、リアルにイメージする
〇書いた願いに執着しない(書いて忘れる)
〇全体性を含んだ願いを書く
〇ネガティブなことは書かない
〇すべてのことを完了形で書く
〇他との比較をしない
〇願いに愛念を込める
〇ノートに書いたことは絶対に人に言わない
私が一番得心したのは、「書いて忘れる」だった。
セルフイメージを劇的に高める方法
ドラゴンノートに「まったくウソのないページ」と書いて、
・日付
・住所
・名前
を書き、そして
・今日、自分がしたこと
・今日、自分がすること
・過去において、自分が100%したこと
・未来において、自分が100%できること
を書き、すべてにおいて、“まったくウソのないページ”を作るのです。そして“まったくウソのないページ”ができたら、最後に次のセリフを書き加えます。
「わたしは真我です」もしくは、「わたしは本当の自分です」と。
たった、それだけで、セルフイメージは飛躍的にアップします。
このセルフイメージを高める方法のポイントは全くウソのないページを増やし続けることにある。
嘘をなくすことで、できることしかない状態になりそれが自分の自信につながり、セルフイメージを劇的に高める効果があるとのこと。
以上、本書のドラゴンノートについてのポイントをまとめさせてもらった。
著書の中では具体的な書き方や具体例が詳細にまとめられているので興味のある方は一度手に取ってみると良いと思う。
願望を紙に書いて具体化するプロセスは多くのエビデンスがある効果的な方法の一つである。
是非、本書で試してみて欲しい。
【さらに理解を深めるために】
『「夢ノート」のつくりかた』中山 庸子(著)大和出版