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【書評】『無用の効用』ヌッチョ・オルディネ著・河出書房新社

 
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読書好きの北海道民です 脱サラして起業を目指して奮闘中! 自分の学んだことを記録するために始めました 皆さんにも役立つ情報をあげていきますので宜しくお願い致します!

【お勧め読者】

文学・美術・芸術を愛する方に、そしてこれらを学ぶ意味を知りたい方に

【本書の読みどころ】

実用的な目的にとらわれない「知ること」そのものが目的であるような知識がある

その知識がどう役に立つのかを明らかにする本

利益優先・効率優先の今の社会で、無益な知識を得る意味を考えさせてくれる一冊

無用の効用を明らかにする

本書は、文学や芸術・美術などの、仕事をする上で一見必要なことではないような知識の重要性を再認識する本である

そして、その〈役立たず〉だが〈役に立つ〉知識を得ることが大事であることを、古今東西の資料や文献をまとめている

参考文献の数が多く、体系化されていないので読みにくいのが難点だが、著者の役に立たないことこそに重要が意味があるという熱意は十分伝わるものとなっている

文学や美術・芸術を愛する方々は本書の意味が十分伝わるだろうし、必要性を感じていない方も改めて無用な知識を学ぶ意味を考えさせられる本であると思う

囲碁・将棋の文化を守っていきたい

私は将棋・囲碁が趣味であり、観るのも好きだし、もちろん自分でゲームを楽しんでいる

しかし、最近は囲碁・将棋ができる方も少なくなっているのを実感している

囲碁・将棋は知っていても、知らなくても生きていくことはできるわけだし、将棋・囲碁のプロの姿を観てもそのこと自体に何の意味があるのかと言われることもあるだろう

しかし、その一見役に立たないことが重要なのだということをこの本を読んで改めて学ばせてもらった

著書の中で、自然科学の重要性についてこう語られている

「科学者が自然を研究するのは、その研究が役に立つからではない。自然を研究するのは、それが楽しいからであり、研究が楽しいのは、自然が美しいからである。自然が美しくなかったなら、それは苦労して知るだけの価値をもたないだろうし、わたしたちの人生も生きるに値しなくなるだろう」

囲碁・将棋も全く同じことが言える

囲碁・将棋を研究するのは、役に立つからではない。それが楽しいからであり、それが美しいからである

特に囲碁は「形をもって理を示す」という格言がある通り、石の形でその効率性や美しさを学ぶことができ、そこに芸術的な美しさを知ることができる

日本には囲碁・将棋を棋譜として残して、それを一つの芸術作品として残すという文化がある

それは無用なことにこそ意味があるという日本人の精神の現れだと私は思っている

日本の文化・芸術を後世に残していくことの重要性を改めて感じさせてくれた一冊だった

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