【書評】『自分の中に毒を持て』岡本太郎著・青春出版社
やっぱりそうか!
僕にないものをたくさん持っている方として尊敬している人物の一人
岡本太郎は昔から日本人的な考え方ではなくフランス人っぽい考え方をする方だなと思っていたが、本書を読むと20歳前後でフランスに渡っていた記述があり納得できた
フランスは市民革命が世界で初めて起こった国であり、物事をアウトロー的に見る国民性だと思っているので、岡本太郎が若い頃にフランスにいたことの影響は非常に大きかったのだろう
生きることを生きた人
岡本太郎の本を読むと真剣に生きることは何かを常に自問自答させられる
自分は本当に自分の人生を生きていると堂々と言えるのかを問いかけてくる
自分の全てを生きることに出し切れていりのかを再確認できた、いい時間だった
僕が岡本太郎の言葉で今まで守ってきた言葉がある
それは「どちらにいくか迷ったらより困難な方を選択せよ」である
僕もどちらかを選ばなければならない時には、岡本太郎の言葉を思い出し、より困難な、より面倒な、よりやりたくない方を選ぶようにしてきた
今、思い返してみても間違いはなかったと思う
また、本書で感銘を受けたのは、岡本太郎は非常に読書家であったことだ
「世に名前を残す人達で読書家でない人はいない」
岡本太郎も例外ではなかったことに読書の重要性をより強く決意した次第である
岡本太郎の魂の言葉
最後に本書で僕の心に響いた言葉をいくつかあげて書評に代えさせていただく
“自分らしくある必要はない。むしろ“人間らしく”生きる道を考えてほしい“
“自信なんてものは、どうでもいいじゃないか。そんなもので行動したら、ロクなことはないと思う“
“「冒険」。それは甘えだ。運命への、自然への甘えた穢れ。ぼくがこの言葉を否定するのは、俗にいう「冒険」は気まぐれなお遊びであり、一時的なスリルで満足してしまう、運命全体を負わず、再びもとの惰性に戻ってしまうからだ。虚無に打ち勝たなければならないのに、逃げてしまう“
“人間本来の生き方は無目的、無条件であるべきだ。それが誇りだ“