【書評】『複利で伸びる1つの習慣』ジェームズ・クリアー著・パンローリング株式会社
【本書の読みどころ】
以前『習慣の力』の著書を読んで習慣に関する基本的な考え方を学び、非常に感銘を受けた
ある日、書店で本を探していると見つけたのがこの『複利で伸びる1つの習慣』だ
ご紹介した『習慣の力』と今回ご紹介する本書を読めば、習慣に関する知識と実践に関してもう学ぶべきことはないことは断言できるレベルだ
『習慣の力』は主に論文のデータやエビデンスを中心に習慣をアプローチしている構成だが、
本書は習慣を個人の実体験に基づいて解説し、後からデータ・エビデンスで根拠づけるという構成となっている
前書はより学術的であり、後書はより実践的である
もしどちらを読めばいいのか質問をされたら本書の方を紹介するだろう
習慣の重要性を認識し、悪い習慣を止め良い習慣を続ける実践書であるのがその理由となる
【さらに理解を深めるために】
習慣に関することは2冊読めば全て解決する
本書は習慣の重要性と悪い習慣を止め良い習慣を続けるためにはどうすればよいのかについての答えを示してくれる本である
以前にご紹介させていただいた『習慣の力』という本があるが、この2冊を読めば習慣に関して全て学ぶことができると思う
今回ご紹介する本書の特徴は、実践的であることに尽きると思う
実践的であるがゆえに、以前ご紹介した『習慣の力』と比べてより価値を高いものにしている
本書が実践的である理由としては以下の3つがあげられるだろう
1.悪い習慣を見つける方法を示している
2.新しい習慣を始める方法を具体的に示している
3.モチベーションだけではなく環境についての重要性を示している
まず、悪い習慣を見つける方法だが、これが実は一番重要かもしれない
なぜなら習慣は無意識レベルになっているもので自分では認識できていない可能性が高いからだ
それを自分で自覚できるノウハウは自分の治したい習慣を特定する意味でも重要だ
次の新しい習慣を始める方法についてだが、こちらについては本書でかなりのページを割いて詳細にまとめられている
誰でも実行できるレベルにまで落とし込められているので必読だろう
最後に、環境について言及しているのが盲点ででもあり大変重要である
人間は環境に適応する生き物でそれは無意識に適応する
よって、環境は自分が考えている以上に無意識へ影響を及ぼしているのだ
環境を変えれば人間は変わるという不文律があるがそれは真実である
よって、自分で良い習慣をできる環境を作ることは、非常に重要でありその具体的方法もきちんとまとめられている
習慣に関する本としては最高レベルの出来にあるのが本書だと思う
『習慣の力』と合わせて読むことでより理解が深まると思うし、習慣についてはこの2冊以上に学べる本は存在しないだろう
どちらも読むのが理想だが、どちらか1冊をどうしても選ぶのであれば今回ご紹介の『複利で伸びる1つの習慣』の方をおすすめする