【書評】『魚ビジネス』ながさき一生(著)・クロスメディア・パブリッシング
【本書の読みどころ】
本書は魚に関するビジネスを体系化してまとめたものである
魚自体の詳しい説明よりも、サプライチェーンに沿って魚ビジネスの特徴と最新の魚ビジネスについての情報が満載だ
魚、特に生魚は日本人には欠かせないもので、文化でありDNAだ
そして、生魚についての技術や伝統については世界中から注目されている
日本人として魚の文化や基礎知識を持っておくにはうってつけだ
また、良いサバの缶詰の見分け方や魚が美味しく食べれる居酒屋の特徴など、我々にも楽しめ、実用的な話も随所にあるので楽しめる一冊だ
魚のサプライチェーンを学べる貴重な一冊
本書は魚に関する情報をビジネスという視点からまとめたもので、特にサプライチェーンに沿った内容で構成もわかりやすい工夫がある一冊だ
漁業関連の仕事をしていないとまず知らない内容で非常に楽しく読める
私が面白かった箇所は、「サバ缶から学ぶ水産加工の世界」「豊洲市場から学ぶ水産流通の世界」「居酒屋から学ぶ飲食店の世界」の3つだ
どれも実用的な知識で話の話題としても良いし、日本人として知っておいて損はない内容など思うので是非読んでみて欲しい
魚と肉の大きな違いは、「鮮度が落ちる早さ」である
その鮮度を見極め、一番美味しい調理法で提供できることが魚には求められる
つまり、魚は「扱う人」の重要性が非常に高い
その課題に一番向き合ってきた文化と歴史を持つ日本
それは世界に誇れる文化の一つである