【書評】『1位思考』猿渡歩(著)・ダイヤモンド社
【本書の読みどころ】
書店で本をみていると、「適度にサボると生産性があがる」という文字が飛び込んできたのが今回ご紹介する『1位思考』である
タイトルの1位とサボるとのギャップが面白いコンセプトだと思い手に取ってみたというわけだ
著者はアンカージャパン(株)のCEOでいわゆるレッドオーシャンの分野でシェア1位をとってきた敏腕経営者というところだ
前にも触れたが、こういう人たちは、普通ではない能力や精神力をもっている方々が多く、そのまま生かすことが難しいので注意が必要だ
その中でも、私が参考になったところで誰にでも活用できるポイントが4つほどあったのでご紹介しておこう
私が目を通してみた本書の4つのポイント
①全体最適の思考
本書で一番重要視している考え方となっている
部分的には非合理でも全体としてみれば合理的なこともある
高い視座をつねに意識することが大事である
意識するだけで全く違う
②因数分解力の強化をすること
大きな目標も小さい目標に分解できれば実行できるようになる
数学はやはり非常に重要であることがよくわかる
数学の計算ではなく、数学の考え方を学ぶ重要性を感じた
③1%にこだわること
本書では楽天CEOの三木谷さんが示したとされる三木谷曲線というものが紹介されている
最後の僅かな差がとてつもない大きな差につながるという例えである
僅かな差が大きな差につながるということは頭では理解できても実感ができない場合が多いと思うが、非常にわかりやすく表現されており納得がいった
④サボる習慣
最後はサボることの重要性だ
仕事への集中力を保ったり、健康、体力の維持などは後回しになりがちだ
自分のための時間をしっかりと確保する重要性を示したものとなっている
著者は働く「時間と成果は相関しない」と断言されており、むしろ意識的にサボることが、仕事の生産性に相関すると話している
以上の4つのポイントをまとめさせてもらった
内容をもっと詳しく知りたい方は是非手に取ってみると面白いだろう
【さらに理解を深めるために】
『GRIT』アンジェラ・ダックワース(著)ダイヤモンド社
『「答えのないゲーム」を楽しむ思考技術』高松智史(著)実業之日本社