【書評】『40歳オーバーでニート状態だったぼくが初めてTOEIC L&Rテストを受けていきなり930点取って人生を劇的に変えた、効果絶大な英語勉強法』春名久史著・扶桑社
【本書の読みどころ】
タイトルは長いが、本書はTOEICテストの高得点を狙う人向けの勉強法をまとめたものである
著者はTOEIC930点を初めての受験で、かつ勉強期間が5週間で取得できた嘘のようで本当の話である
この後著者は「通訳案内士」の資格も取得し幅広く活躍されている
TOEIC受験前の著者は本当にニート状態でなんのとりえもなかったのだが、一念発起してTOEICの受験に全てをかけて人生を変えた物語要素もあり、楽しく読める
一方で勉強の内容は非常に緻密であり、誰でも参考にできる内容になっている
ポイントは「どれくらい繰り返すことができるか」だろう
これだけの内容を実施できればTOEICでの高得点も狙えると自信が持てるし、何より勉強する参考書が指定されておりシンプルであることも重要だと思った
英語が苦手だが、勉強しなければならない方やこれから語学を勉強したい方には具体的かつ、実行可能な内容だと思うので是非読んでみて欲しい
【さらに理解を深めるために】
再現性可能だが問題は時間的制約あり
本書はTOEICで高得点をとることができる勉強法をまとめたものである
勉強法は非常に緻密で脳科学に沿った内容となっており、特に繰り返すことを重視している内容となっている
また、大人の英語勉強法は子供の英語勉強法と大きく異なるというところは非常に参考になった
すなわち、子どもは英語のみでの勉強で語学を身につけることができるが、大人はその日本語の意味をきちんと理解しない限り、英語を理解することはできないということだ
よって著者は英語のリスニング対策としては、まず日本語訳の意味をしりそれを自分で英文を読みながら理解した上でないと、リスニングをしても意味がないと主張されている
子供はリスニングだけでも自然に言葉を習得することができるが、大人はすでに母国語が身についている状態なので母国語からの理解が不可欠であることはよい指摘だった
ただし、この本にも問題点が一つある
それは「時間がかかることである」
本書を読むと、TOEICの勉強を著者がしている時間は1日10時間以上を5週間続けた結果となっており、学生ならまだなんとかなるかもしれないが社会人ではそのまとまった時間を捻出することは不可能である
1日2時間の勉強で換算すると25週間かかることになり、やはりある程度の時間を集中して取り組む必要がある
特に大きな資格試験では勉強時間の確保がなによりも重要だ
そのことを理解した上で本書をお読みいただければきっと大きな成果を得ることができると思う