【書評】『7年以内に最低1億円の個人資産をつくる㊙資産形成術』マイケル・マスターソン(著)・ダイレクト出版
【最低1億円の個人資産をつくることを決意する本】
本書は7年以内に個人資産1億円をつくるための方法をまとめた資産形成術の本である。
内容としては非常にシンプルなのでこの本の重要な部分を厳選してまとめておこうと思う。
本書で一番のポイントは「優先順位」だ。
【本書のもっとも重要なポイント「決意」と「優先順位」】
本書は個人資産をつくるための資産形成術となっているが、もっとも力が入り、熱意がこもっているのは、個人資産1億円をつくると「決意」すること、そしてその「優先順位」だ。
本書の内容をいくつかみていこう。
「私自身の富への第1歩は1つの誓いから始まった。お金持ちになると決めたあの運命の日に立てた誓いである。」
「ほとんどの人が成功しないのは明確な目標を持っていないからだが、目標が多すぎて前進できない人もいる。すべてを実現するのは不可能である。目標の数を絞って優先順位をつけないと、どれ1つとして達成できないかもしれない。優先順位を付けることは何かを達成するのに欠かせない第一歩である。」
「財務的目標の達成を確実にする方法は1つしかない。それを最優先事項にすることだ。」
資産形成に関する本は数多くあるが、「決意」と「優先順位」の記述がない本はおそらく使い物にならないので読む必要もない。
「決意」と「優先順位」についての説得をかなりのページを割いて説得しているところに好感が持てる。
なぜならそれが真実であり、最も重要な要素だからだ。
【資産形成のポイント】
「決意」と「優先順位」をしっかりとご理解いただければ、その他はどの本にも記載のある内容なのだが、本書で説明している資産形成のポイントをまとめておくことにしよう。
お金持ちになる3つの要素
1.投資期間
2.投資額
3.投資収益率
この3つのどれかを最大化する、もしくは組み合わせることで資産は形成される。
「7年で億万長者になる」にはタイムリミットがあるので、毎年、より多額の投資をすること、より高いROI(投資利益率)を得ることの両方に取り組む必要がある。
そして、ROIについて著者はこう結論を出している。
「投資できるお金が多くない場合は、ROIがもっと高くなければなけない。25%から35%の利益を得るためには、不動産と株を組み合わせた投資が有望だ。
40%、45%、50%を狙うのであれば、不動産と株の他に小規模なビジネスに投資する必要がある。
そして、資産目標を達成するために50%以上の大きな利益を出すしかないという状況であれば、それを実現する方法はただ1つ、自分で起業することである。」
つまり、不動産・株式<小規模ビジネス<起業という順でROIが高くなるので参考にしていただきたい。
【8つのサクセスストーリーなど具体的な事例も豊富】
そして、本書の6割のページを割いて「8つのサクセスストーリー」という8名の億万長者を達成させた事例を紹介している。
それぞれまったく違う職業であり、億万長者になった道もそれぞれ違う。
自分に合った方法をイメージするにもいいと思うし、その中で学べることも多い。
実例ほど学べるものはないので参考にしてしたいただきたい。
内容としてはシンプルであり、シンプルだからこそ重要な所を集中的に身につけるにはよい本だと思うので興味のある方は手に取ってみて欲しい。
【さらに理解を深めるために】
『「勇気」と「お金」の法則』小林 昌裕(著)朝日新聞出版