【書評】世界の大富豪2000人がこっそり教えてくれた『3週間で人生を変える法』トニー野中(著)・三笠書房
3週間1つのことに取り組むと、それが習慣化される
本書の内容はタイトル通り、人生を変える方法をまとめた本である
話の内容の中心は、マインド、心構え、考え方である
いわゆる成功本はほとんどマインドの話なのだが、本書の特徴としてはそれを3週間で考え方を習慣化させ、行動を変えるという構成になっている
なぜ、3週間かというと、筆者はこう語っている
“人間は、3週間、何か1つのことに取り組むと(意識を向けると)、それが習慣化されるからです。つまり、あなたが3週間、毎日、連続して成功したいと願い、幸せな大富豪たちと同じものの見方をすることで、脳が変革をもたらすのです”
習慣化するまでの日数については、諸説あり、もっと少ない日数やもっと多い日数を指摘している本もあるが、一番重要なのは1日も休みなく連続してそれだけをやることだ
よって本書で身につけるべき、思考習慣や行動が自分の中で5つあるとすると、その5つを毎日3週間実施する必要があるということだ
項目が多いと全てができない場合もあることから、本書の内容を身につけるという観点からは3週間では足りないということになる
自分が必要なものを優先順位をつけて3週間連続して行動することを意識することで、本書を有効に使うことができるだろう
本書の構成
本書の構成は非常にシンプルだ
成功ノウハウはいつもシンプルで美しい
「自分が本当に望むもの、結果を見分ける」
↓
「それを手に入れる計画を立てる」
↓
「計画を行動に移し、達成させる」
↓
「願望、計画、行動を導く、思考習慣を身につける」
という流れになっている
当たり前と言えば当たり前だが、簡単に見えることほど、やり続けるのは難しいのは周知の通りで、特に思考習慣が行動を制御している場合、頭ではわかっているけど行動に移せないという状況に陥っていると、筆者は語っている
本書では豊富な思考習慣の事例が網羅されており、自分に足りないものが認識しやすい構成になっているので、非常にわかりやすい。
それが本書の最大の特徴である
僕がためになったところ
“成功者が普通の人と違うのは、きちんと自分の欠点を理解していることです”
“ポジティブ思考にも、「成功するもの」と「しないもの」がある。ポジティブ思考で成功する人は、未来をポジティブにとらえる一方で、「想定し得るネガティブな問題にも、きちんと手を打っている」ということです”
“昨日と同じことをやり続けても、明日は何も変わらないよ”
“いつか成功者になろうでは、いつまでたっても成功者になれないよ。成功者になりたかったら、今、成功者として行動しなさい”
是非、本書の活用を
このようにこの本は他の成功ノウハウ本と違い、非常にわかりやすくまとめられており、実行もしやすいと思う
本書ではワークも記載されており、何をやっていいのか、どこから手をつければいいかわからないということはないだろう
気になった人は是非、本書を活用して欲しい
ただ本書のタイトルでは3週間で人生を変えると書いているが、本書を身につけるには半年以上はかかると個人的には思っている(しかも、この成功ノウハウのみに集中した場合だ)
それでも短期間で思考習慣と行動が変わるならやる価値はある
そう考えると本書は非常に安いものと言えるだろう