藤井聡太竜王の強さについて思うこと
昨日、藤井先生がB級1組順位戦で阿久津八段に勝ちましたね。
僕は囲碁がメインで将棋は強くないので細かい所まではわかりませんが、恐ろしい強さであることは素人目に見てもわかります。
現時点でまとまった時間がある棋戦ではまず勝てる棋士がいない状態であることは間違いなさそうです。
AIの登場で将棋も囲碁も複雑化している
将棋と囲碁のAIは従来のモンテカルロ法からディープラーニングに変更されることにより、人間を超える強さを手に入れています。
そんな中で特に研究になっているのが、序盤と中盤です。
なぜかといいますと、序盤・中盤で自分が有利なのか不利なのかがわからないからです。
その本来わからないので、その打ち手の性格や信条などが反映され自由に打ってもいいという考えでした。
今はそこに研究のメスが入っている状態だと思います。
序盤・中盤での研究が盛んに行われた結果、より複雑でより答えがわかりにくい状態が強化されることになります。
簡単に差がつく手は淘汰されるので、結局複雑化されたよりわかりにくい手が最終的に研究されるということです。
藤井聡太の強さは終盤力
藤井先生が部類の強さを発揮している理由は終盤力だと思います。
特に詰む詰まないのスピード、深さが他の棋士とは違うという結果がでているということです。
序盤・中盤の研究が進んできて、ある程度まとまった結論めいたものができあがると、プロ棋士の中で序盤・中盤に差が出にくくなります。
その結果として、詰む詰まないの強さが際立っている藤井先生が有利になっていると思っています。
AIの登場により詰将棋で強くなるのは古い考え方であるという風潮も昔はありましたが、それが進んだ結果、詰将棋が強い棋士が強くなるという現象が起こっていると思うのです。
囲碁も同じようなことが起こっています。
将棋も囲碁も強さのピークは20代後半と言われていますから、詰将棋で日本一である藤井先生の天下はあと10年ぐらいはゆるぎないと思われます。