【書評】『凛として美しい内面の磨き方』竹田理絵(著)・実務教育出版
「渇きを医するに止まる」
この言葉は千利休が「茶道とは何か」と聞かれ答えた言葉で、
“「渇きを癒すことが茶道の本質」という意味ですが、この言葉には体だけでなく、心の渇きまでも癒すものが茶道である、という利休の思いが込められています”
と筆者は語っている
本書は茶道に関する本であり、日本文化をもっと知っておく必要があると思い茶道に関する本を一度読んでみたいと思い選んだ本だ
読んでみて、茶道とは心の道であることを改めて知り、自分の心を整え、自分の心と向き合うことで余裕が生まれ、それが相手へのおもてなしに繋がるのだと理解した
茶道のメリットと所作
詳しい内容は本書を読んでいただくとして、ここでは簡単に茶道のメリットと身につく所作についてまとめておこう
【茶道のメリット】
・目の前のことだけに意識を集中させることができる
・自分の心と向き合うことにより、自分を律することができる
・執着しないようになる(マイナスな感情を手放す)
【茶道で身につく所作】
・正しい姿勢が身につく(背筋を伸ばす)
・指先まで神経を行き渡らせることができる
・重心を丹田におくことで体と心が安定する
・和顔が身につく
茶道は日本人が身につけたいと思っていることの多くをカバーすることができるということだ
500年前から変わらないマナー
本書では人とのコミュニケーションの中で控えた方が良い会話というものがあり、
利休の弟子の茶人・山上宗二が記した書物に当時の代表例が残っている
“「我が仏、隣の宝、婿舅(むこしゅうと)、天下の軍(いくさ)、人の善悪(よしあし)」
我が仏=宗教
隣の宝=人の財産
婿舅=家の中のこと
天下の軍=政治
人の善悪=人の悪口
500年前に言われていたことが、現在のマナーとほとんど変わらないことに驚かされます。
これらは、いつの時代も価値観の違いを招きやすい話題なのでしょう”
と語っている
500年前と現代と比べても人へのマナーは大事なのだと非常に勉強させていただいた
茶道の心を日常生活に取り入れる
僕はここ1年ぐらい瞑想などの自分の心と向き合うことをやってきているため、この本を読んで、茶道の心の大切さがすごく理解できた
そして、自分のやっていることが間違っていないことも理解できた本だ
お茶に興味があったり、お茶を習ってみたい人への事前の理解を深めるための最適な本書を是非、一度手にとって読んでみて欲しい