【書評】『回復力』畑村洋太郎著・講談社現代新書
ストレス社会に必要な一冊
本書では現代は誰でも失敗などによりストレスで「うつ」になる可能性を示し、失敗で自分が潰れないためにどうすれば良いかを「失敗学」という概念を提唱している畑村氏がまとめたものである
僕が読んだ意見は、頑張って結果を出している人にこそ読んだ方が良いと思った良書だ
大切なのは生き続けること
本書では「うつ」などになり、自分の命を絶ってしまった人たちを見てきた経験から「生き続けること」の重要性を訴えている
そのためには、自分の下がったエネルギーがもとに戻るため徹底的に休むことを提唱している
“エネルギーを失ったときには、人は失敗に立ち向かうことはできません。それはどんなに強い人でも同じです。そのことを理解しないと、失敗後の対処をうまく行うことはできないのです。これは失敗を考えるときの大前提です”
“大切なのは「人は弱い」ということを認めることです。自分が、いまはまだ失敗に立ち向かえない状態になることを潔く受け入れて、そのうえでエネルギーが自然に回復するのを待つしかないのです”
“不思議なもので、人はエネルギーが戻ってくると、困難なことにも自然と立ち向かっていけるようになります。これは人間がもともと持っている「回復力」の為せる業です。回復に必要な時間は人によっても失敗の種類・大きさによってもまちまちですが、エネルギーが回復すると必ず自発的に行動したくなります。そうなるのをひたすら待つのが、遠回りのようですが、じつは最善の策なのです”
積極的に休むことを教えてくれた
僕自身は休むのか苦手で、いつも動いていないと落ち着かない
それが続くと全く余裕がない状態にすぐなってしまう
本書から学んだ、意図的に追い込まれる前にしっかり休むことで、前向きなエネルギーがわいてくることを僕自身も実感している
最近全然休めていないなと思ったなら本書を読んでみることをお勧めする
休むことが自分のパフォーマンスを一定に保つ重要なファクターであることをご理解いただけるものと思っている