【書評】『世界インフレ時代の経済指標』エミン・ユルマズ著・かんき出版
【本書の読みどころ】
長らくデフレだった日本においても、物価高などインフレの兆しを実感している人がほとんどだろう
そして、世界的は本格的なインフレが進んでいる
これからのインフレ時代に使える経済指標をまとめたのが本書だ
世界全体でインフレにとって重要な指標をまとめているのが特徴で、指標を初めてみる方にもわかりやすい解説をしている
そして、著者のそれぞれの経済指標の重要度も説明付きで解説しているところもポイントだ
重要経済指標の用語集という位置づけ
本書はインフレに対する重要な経済指標を解説付きでまとめられているものである
世界全体でみた重要な指標をまとめているのが特徴であり、その経済指標の意味と重要度をコンパクトにまとめられている
一方で、それぞれの経済指標をどのぐらいの頻度で確認するのか、経済指標の数値の目安、そしてなりより、その経済指標の変化がどのように我々に影響していくのかの全体像の情報が不足しているように読めた
おそらく経済指標をまったくわからない方を対象としており、それぞれの指標がどのように成り立っており、どのような意味を持つのかの解説を中心に構成されており、読者を限定しているのかなと思う
一つひとつの経済指標の解説は一読に値するものであると思うので、重要経済指標の解説書という位置づけで読むと良いだろう
本書で経済指標の意味するところを理解し、実際の活用については他の著書などでさらに理解を深めていくという、用語集的な位置づけにならざるを得ないと考える