【書評】『変な家』雨穴著・飛鳥新社
【本書の読みどころ】
雨穴(うけつ)さんというホラー作家はご存じだろうか
主にYouTubeなどのインターネットを中心に活動している作家で、本書の『変な家』はYouTubeで1400万回以上再生を達成している大人気動画となっている(2023年7月13日現在)
その動画の続きとして書籍発売されたのが本書である
動画で雨穴さんを知って読んでみたが、YouTube動画のレベルが非常に高く書籍はどうなのかと思っていた
また、動画と同じタイトルの書籍のため同じ内容ではないのかという疑問もあった
それは全てよい意味で裏切られた
書籍でも雨穴さんの綿密な物語の構成と、どんでん返しの連続は動画と遜色ない
ご存じない方はYouTubeで動画を一度ご覧いただいて、楽しめるようなら本書もそれより楽しめると思う
【さらに理解を深めるために】
『変な家』雨穴著・飛鳥新社
家の間取りから始まる推理ホラー
本書はYouTubeの動画で大ブレイクした「変な家」の書籍版となっている
物語の始まりは家の間取りに不自然なところがあり、その相談から始まる
家の間取りの推理だけでどんどん物語が深く進んでいくという構成で、読者も推理しながら読めるので非常に面白かった
家の間取りだけでここまで深い物語を作れる発想力は凄いと思う
私は普段ホラー小説や推理小説は一切読まないのだが、YouTube動画をみてしまったら続きを知りたくなるのが心情というものだろう
今後はこういう動画と書籍のコラボの様な形のビジネスモデルも多くなるかもしれないと思った
推理小説としてもホラー小説としても初めて読む方にもわかりやすく、そして奥深い物語の構成となっている
私のような推理小説やホラー小説をあまり読んだことのないが興味はある方にはお勧めの小説だ