【書評】『不景気でも儲かり続ける店がしていること』米満和彦(著)・同文館出版
【本書の読みどころ】
本書は店舗ビジネスでの顧客を増やす、集客を中心としたノウハウをまとめたものである
集客を「新規客獲得」「固定客化」「ファン客化」の3つのステップに分け、それぞれに応じた目的や注意点、ノウハウをまとめてあるので非常にわかりやすいのが特徴である
また、「セールスレター」「ニュースレター」の重要性とノウハウもまとめてあり実践的な内容となっている
本書では顧客に対して「年6回の接触」を推奨している
その接触に対しての具体的な方法として「ニュースレター」の活用をおすすめしているのだ
そのほかにも訪問や電話などの接触方法があげられており、それぞれどのようにすれば良いのかしっかり解説が加えられており、顧客創造がイメージしやすいだろう
かなり体系的にまとまっているので、店舗ビジネスで顧客を増やし、維持するノウハウ本としては良書だと個人的には思う
【さらに理解を深めるために】
『大型店からお客を取り戻す“3つのしかけ”』山田文美(著)・同文館出版
神は細部に宿る
店舗ビジネスでの顧客創造と顧客満足のノウハウ本であるのが本書である
かなり体系的に整理されていることから、必要な箇所だけを中心に勉強することが可能になっている
本書の中で一番為になったところは「神は細部に宿る」という章である
例えとして同じ形態の雑貨店で、片一方の店舗だけが繁盛しており経営コンサルタントに調査を依頼したところ、売れていない店舗の要因は「掃除の差」だった
それも、商品の裏側の部分であり、お客様の目には直接触れない箇所であった
そこで、売れていない店舗の店主は半信半疑のまま掃除を徹底したところ、徐々に売上が回復していったという話である
店舗においての「これぐらいでいいか」という妥協は、お客様に敏感に察知され逃げていくという事例であり、まさに細部が大事である好例だろう
これは、店舗ビジネスのみならずどんな仕事をしている方にも関わる重要な戒めであると思う
この話が本書の最後の章にまとめてあるのが、本書の価値の高さを示している
読んでみる価値のある本だと私は思う