【書評】『プロフェッショナルマネジャー・ノート』プレジデント書籍編集部(著)・プレジデント社
【本書の読みどころ】
1959年にITTの社長兼最高経営責任者に就任し、“58四半期連続増益”という金字塔を打ち立てた、ハロルド・シドニー・ジェニーン
そのハロルドが書いた有名な著書に『プロフェッショナルマネジャー』というものがある
その重要な部分をノートのようにまとめて編集したのが本書となっている
ユニクロの柳井正CEOも「全人生で一番学んだ本は何かと問われても、この一冊に間違いありません」と答えており、愛読書となっているのが本書だ
もともとの名著をノート形式でまとめているため全体の内容の把握は難しいが重要な部分を厳選して解説を加えられており、図解も多く取り入れてくれているので原著と読めばさらに理解を深めることができると思う
ここでは、私がためになった部分を3つ取り上げておこう
①本を読むときは、初めから終わりへと読む。ビジネスの経営はそれとまったく逆だ。終わりから始めて、そこへ到達するためにできる限りのことをするのだ
目標が先で行動はその後である
②私が発した最も短い命令は「今後、長期計画は一切無用にする」だった
現在をおろそかにするものは、1年先の目標を達成することなど不可能なのです
③事実をチェックする。そのこと以上に重要な経営上の仕事はほとんどない
数字の個性ーつまり信頼性や正確性というものは、数字に対する関心のあるなしで決まるのです
このように経営に対する本質を捉えたものが多く、人生にも通じるものがある
本書の原著は私も読んだことがないので近々手に入れて読んでみることになっている
その時には、もう少し深く理解をすることができると思う
ハロルドは実績と現実の結果を重視する
『実績のみが成長する自由を君に与えてくれる』
その実績を手に入れるための極意がこの本には詰まっている
【さらに理解を深めるために】
『経営者の条件』P・F・ドラッカー(著)ダイヤモンド社
『売上最小化、利益最大化の法則』木下 勝寿(著)ダイヤモンド社