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【書評】『資格試験に「忙しくても受かる人」と「いつも落ちる人」の勉強法』鬼頭政人(著)・だいわ文庫

 
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【社会人のための資格試験勉強術】

本書は主に社会人向けの資格試験に特化した勉強法の本となっている。

司法試験に一発合格し、資格試験対策をオンラインで提供する「資格スクエア」を運営している著者が、難関試験に挑む受験者たちを大勢見てきた経験から、「受かる人」と「落ちる人」の特徴や共通点を対比させてまとめたものとなっており、非常にわかりやすい構成となっているのが特徴だ。

内容としては、「心構え編」「計画・マネジメント編」「生活習慣編」「勉強テクニック編」の4つに大きく分けられている。

本ブログでは特に参考にさせていただいた、「計画・マネジメント編」「生活習慣編」について重要事項をまとめておくので参考にしていただきたい。

【計画・マネジメント編の重要事項まとめ】

1.受かる人は「過去の自分」と闘う、落ちる人は「他人と闘う」

他人との比較ではなく、自分の過去との比較をすること。過去の自分と比較できるようになると言い訳ができなくなります。これもモチベーション維持の観点からきわめて重要なことです。

2.受かる人は「1年後の合格を目指す」、落ちる人は「3年後の合格を目指す」

司法試験の試験を含め世の中に存在するすべての資格試験は、1年間、猛烈に勉強すれば必ず受かると信じている。そして、何か大きなことを成し遂げるには、それ相応の熱量、犠牲、苦痛が伴うことも忘れてはならない。

3.受かる人は「計測マニア」、落ちる人は「とりあえずはじめる」

受験生に私がよくアドバイスするのは、計測グセをつけることです。

・1時間でテキストを何ページくらい読めるのか

・ノートにまとめる作業をするとき1枚にかかる時間

・400文字の問題文を読み終える時間

・用語を10個覚えるのにかかる時間

ストップウォッチでもスマホでもいいので常に手の届くところに置いておいて、とにかく新しいことをするときはログを残し、分析するのです。

このように成果物のボリュームと時間の関係がわかってくると、計画の精度が上がるだけではなく1日の時間の使い方がとても効率的になります。

4.受かる人は「1日を数ブロックに分ける」、落ちる人は「1日中同じことをする」

人間の集中力は長続きしませんし、それ以前に飽きてきます。

そこで、1日の時間帯をたとえばこのように分けて何をするのかを明確にする効率的になり、前倒しで計画を立てることで締め切り効果を得ることもできる。

①9時~11時(2時間)

②11時~13時(2時間)

③13時半から15時(1時間半)

④15時~18時(3時間)

⑤18時半から21時半(3時間)

⑥21時半~24時(2時間半)

述べ14時間となります。

【生活習慣編の重要事項まとめ】

1.受かる人は「朝に勉強する」、落ちる人は「夜に勉強する」

早寝早起きをして、脳が白紙の状態のうちに論文を書いたり、過去問を解いたりする「強度の強い勉強」をするべきである。

受かる人は合理的な判断の結果、朝型になる。

2.受かる人は「誘惑をご褒美にする」、落ちる人は「誘惑と無駄に闘う」

なにか無性にやりたいことがあったら、それを意地でも我慢するのではなく、時間を先に区切って(ここが大事)、目の前の人参としてぶら下げたほうが安定して成果が出るということです。

どうしても捨てきれない誘惑があれば、それを捨てない「交換条件」として時間を先に決め、さらにそれを少し先に置く。結局は仕組み化です。

3.受かる人は「オフを満喫する」。落ちる人は「ソワソワしながら休む」

ソワソワしてしまう人にはいくつかのパターンがあります。

①全体計画における現在地を把握していない

②遅れているのに計画を見直していない

③勉強すべきときに休んでいる

休むときはきっちり休む代わりに、ほかの時間は全力でやる。こうやってあらかじめ決め事にしておくだけでモチベーションの維持には役立ちます。

【自分の生活主観を見直すきっかけにもなる一冊】

本書は主に社会人を対象にした働きながら勉強をすることを想定しており、限られた時間でどれだけの成果をあげることができるのかという観点でまとめられている。

本書を読んでみると、頭の痛い内容も多く含んでいるが、そこに大きな価値があると思う。

自分の生活習慣を見直したい方にも非常に参考になる内容となっているので参考にしていただきたい。

【さらに理解を深めるために】

『「一発合格!」勉強法』超速太朗著・日本実業出版社

『40歳オーバーでニート状態だったぼくが初めてTOEIC L&Rテストを受けていきなり930点取って人生を劇的に変えた、効果絶大な英語勉強法』春名久史著・扶桑社

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