【書評】『ビリオンカンパニー 1000億円企業の7つの条件』デビッド・G・トムソン(著)・ダイレクト出版
【再現性があるかどうかが最も大切】
本書は「ビリオンカンパニー」いわゆる1000億円企業の条件を様々な角度から分析し、その要件を7つにまとめたものとなっている。
この類の書籍は僕は基本的にまったく信用していない。
なぜならば再現性がない場合がほとんどだからだ。
なぜ再現性がないのか?
それはデータや分析が結果論に基づいているのが根拠となっている場合が圧倒的に多くなる。
企業成功の要件はそんなに簡単にわかるものではない、ましてや1000億円企業ならなおさらだ。
ただし、全く役に立たないわけではい。
本書の核心部分のみご紹介しておこう。
それ以外は読んでも読まなくても特に問題はないと僕は考えている。
【ビリオンカンパニー要件の核心】
ビリオンカンパニーの要件は2つの条件は必ず満たす必要がある。
1.飛躍的収益につながるビジネスモデルを構築するためには、支出と投資金額に配慮して投資利益率(ROI)とキャッシュフローは初期の段階からプラスを維持すること
2.ROIC(投下資本利益率)このが企業の市場評価を高めることを肝に銘じること
簡単にまとめると企業した初期から豊富なキャッシュフローが必要であることと、資本費用を上回る利益の増加が不可欠であることだということが本書の結論である。
「キャッシュフローやROICより重要なものはない」
これが本書の結論であり全てである。
【さらに理解を深めるために】
『両利きの経営』チャールズ・A・オライリー マイケル・L・タッシュマン(著)入山章栄(監訳・解説)冨山和彦(解説)渡部典子(訳)・東洋経済新報社