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【書評】『影響力の武器』ロバート・B・チャルディーニ(著)・社会行動研究会(訳)誠信書房

 
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【名著の仲間入りした1冊】

僕はこの本の第2版の時、15年ぐらい前に購入した本である。あるセールスをやっていたときに先輩からこの本を読んで勉強しなさいと勧められたのだ。

今ではその実践編などの姉妹書も発売されており、この月日が経っても書店で売れ続けていることを考えると名著といっていいのだと思う。

それでは、『影響力の武器』の紹介に移ろう。

本書は現代では行動心理学などの分野に入ると思われる、自分の意図したアクションが他人に最も影響力を与えるものはどんなものがあるのか、またどんな影響を受けるのかというものを大きく6つに分類し説明しているものである。

本書の目的について著者はこう語っている。

「何が人を動かすのかに関する心理学的知識は、諸刃の剣である。影響を与える側に立てば、自らの利益だけのために悪用することもできるし、影響を受ける側に立てば、自分が望まない決定しないためにこれを役立てることもできる。高い倫理性に基づいて、こうした知識を活用する能力~インフルエンス・リテラシーとでも呼べる~をもつことは、これからの私たちにとって必要なことかもしれない。そうした智恵を育むためのテキストとしても、本書は格好のものであろう」

何が選択・行動に影響を及ぼしているのか、それを与える立場と受ける立場からアプローチするものであり、本書では、強い影響力を与えるものとして6つの影響力をとりあげ解説をしている。

本ブログでは、その6つの影響力を簡単にまとめておこう。

【6つの影響力について】

本書で取り上げている6つの影響力は次の通りである。

⒈  返報性   

⒉一貫性

⒊社会的証明

⒋好意

⒌ 権威

⒍ 希少性

それぞれについて内容とその対策について解説しておこう。

「返報性」

内容:他者から何かを与えられたら自分も同様に与えるように努めることを要求するものである

対策:最初の好意や譲歩は誠意をもって受け入れ、後でトリックだとわかった時点で、それをトリックと再定義できるようにしておくことである

「一貫性」

内容:ほとんどの人には、自分の言葉、信念、態度、行為を一貫したものにしたい、あるいは、他の人にそう見られたいという欲求がある

対策:承諾の決定に対して一貫性への圧力が過度に影響することを認識し、それに抵抗するには、体のなかの2つの部位、胃と、心の奥底、から送られる合図に耳を澄まさなくてはならない。胃からのサインは、コミットメントと一貫性圧力によって、やりたくないと思っている要請に同意させられそうになっていると気づいたときに現れる

「社会的証明」

内容:社会的証明は2つの状況において最も強い影響力を持つ。1つは不確かさである。人は、自分が確信をもてないとき、あるいは状況が曖昧なとき、他の人びとの行動に注意を向け、それを正しいものとして受け入れようとする。第2の条件は類似性である。すなわち、人は自分と似た他者のリードに従う傾向がある

対策:類似した他者が行っている明らかに偽りの証拠に対して敏感であること、類似した他者の行動だけを私たちの決定の起訴にしてはならないことを肝に銘じることである

「好意」

内容:人は自分が好意を感じている知人に対してイエスと言う傾向がある

対策:要請者に対する自分の過度の好意に特に敏感になることである

「権威」

内容:権威からの要求に服従させるような強い圧力が私たちの社会に存在している。正当な権威者に従うこうした傾向は、そのような服従が正しいという考えを社会のメンバーに植えつけようとする

対策:2つの質問を発することによって、権威者の影響力による有害な効果から自分自身を守ることができる。すなわち、「この権威者は本当に専門家なのか」と、「この専門家はどの程度誠実だと考えられるか」である

「希少性」

内容:希少性の原理によれば、人は、機会を失いかけると、その機会をより価値あるものとみなす

対策:いったん血がのぼってしまったなら、まず興奮を静め、次になぜそれを欲しいのかという観点からその機会の利点を評価するというステップで対処することができる

それぞれの影響力の詳しい内容については、本書でご確認いただきたい。

【本書は名著といえる3つの理由】

本書は人間に対する影響力として、現在の行動心理学などの基礎になっている本であると僕は思っている。

そして僕が本書を名著だと考える理由は以下の3つの理由による。

1.エビデンスを重視している

本書をお読みいただければわかるが、一つひとつの説明にきちんとした実験や根拠のある論文を用いてエビデンスがきちんと担保している。そしてエビデンスの内容も読むに堪えないような残酷な実験も含まれている。これは著者が一部の悪意ある人たちが様々な影響力を用いて何の関係もない人たちが虐げられてきた歴史がある、ということをきちんと説明しなけらばならないという強い意志を感じるのである。

2.与える側と受ける側どちらの立場にも言及しており中立性を保っている

特にこのような本はどちからに偏った記載になりがちであるが、本書ではどちらの立場にもたち、それぞれメリット・デメリットを説明している。

3.6つの影響力がすぐ実践でき、応用可能であること

最後はこの影響力を使うことが明日からでもできるレベルに解説され体系化されていることである。そして様々な状況でも応用可能にできるぐらい豊富な事例が掲載されていることである。

以上の3つの理由が本書は発刊後、現在でも売れ続けている理由だと僕は思っている。

読んだことがない方は是非、一読をおすすめする。

特に若い方に読んで欲しいと僕は願っている。

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