【読書術】本は通読するべきなのか?拾い読みするべきなのか?
【読書の大前提】
本を読むにあたり、1冊を通読するのか、それとも拾い読みするべきなのか。
ここにあたっては意見が分かれるところで、今回はその部分を掘り下げてみることにしよう。
まず、大前提として考えていただきたいのが、読める本は有限であるという事実である。
年間で何百冊と読める方も大勢いらっしゃるが、書籍の年間発行部数は7万冊程度といわれており、1日約200冊程度のペースで発刊されている。
つまり、新刊でさえ全てを読むことは不可能なのだ。いわゆる名著と言われているものや古典と称される書籍を含めるとその数は膨大だ。
この事実からわかること、それは読む本は厳選する必要があるということだ。
人生で読める本は限られている。
このことをまずは心に刻もう。
【通読のメリットとデメリット】
まずは通読のメリットとデメリットをまとめてみよう。
「通読のメリット」
・本の全体像がわかる
・著者の思考を辿ることができる
・自分の知らない知識の発見や気づきを得る可能性を高めることができる
「通読のデメリット」
・時間がかかる
・意味のない箇所も読む必要がある
・どの本を選ぶかが重要である
といったところだろう。
通読はイメージとして情報の深さを得るものと考えればわかりやすいだろう。
最もオーソドックスな本の読み方であり、自分の血肉となる読み方である。
しかし、時間がかかること、そして何よりどの本を読むという本の選択が非常に重要であり、本を選ぶ能力も試されることになる。
【拾い読みのメリット・デメリット】
それでは、拾い読みのメリット・デメリットもまとめてみよう。
「拾い読みのメリット」
・時短になる
・自分の欲しい情報だけをセレクトして得ることが可能
・多くの情報量を得ることができる
「拾い読みのデメリット」
・無意識に自分の都合の良い情報をセレクトしてしまう危険性がある
・全体像がわかりにくくなる
・本来重要な内容を読み落とす可能性がある
拾い読みはイメージとして大量の情報を得るものと考えればわかりやすいだろう。
ただし、情報が断片的であることから、得た情報を整理したり自分にどう適応させるかなどの2次加工が必要になることがほとんどである。
有益な情報を大量に得ることができる方法であるものの、その大量の情報をどう活かすかという能力が必要になるのが拾い読みという読み方なのである。
【本を読む目的をはっきりさせる】
このように通読も拾い読みもメリット・デメリットがある。
一番重要なのはどのような目的で本を読むのかによって読み方は変えるべきということだ。
私が普段本を読むときにこの2つをどう分けているのかをまとめさせていただくので参考にしていただきたい。
「通読する場合」
・名著や古典
いわゆる名著や古典といわれている本は全て通読するべき。理由としては無駄な文章が少なく、重要な箇所を読み落としするリスクが高い。
そのリスクを避けるためにも通読する方がタイムマネジメントという観点からも重要だ。
「拾い読みする場合」
・ビジネス書や仕事など自分の専門分野
前提知識がある程度ある本については積極的に拾い読みするべき。知識の強化というイメージ。
また、通読する本は基本的に本棚に保存する前提としていることから、付箋をつけたり自分の考えを本に直接メモしたりしており、読み直すことを前提として読むことにしている。
一方で拾い読みする本は処分することを前提にしていることから、使える情報や気になった箇所をEvernoteなどにメモで記録しておくようにしている。
このように通読するべき本と拾い読みするべき本は自分の目的によって分けるのが良いとだろう。
当然具体的にどのように本選びをするのかという問題はあるが、それはまた次の機会にまとめておこう。
ただし、僕の本の読み方は基本的に佐藤優さんの影響を強く受けているため、佐藤優さんの本も参考にしていただけるとわかりやすいと思う。
過去にブログにも取り上げているので参考にしていただきたい
本は人生を豊かにしてくれるなくてはならないものである。
読書ライフをより良いものとするために参考にしていただけると幸いである。
ふみとし